投資に関する誤解 LTCMショックに学ぶ

経済の流れ

みなさまLTCMショックをご存じでしょうか?私もそうですが、〇〇ショックといったらリーマンショックかコロナショックもしくはライブドアショックが浮かぶのではないでしょうか。

このLTCMショックは我々に大切な教訓を残しています。

投資に大切なのは資金量ではない。資金量が多いということは逆に弱みになる。
知り合いや株の掲示板でよく聞くセリフがあります。
・資金量が少ないから投資しても勝てない。
・機関投資家は個人投資家の取引を見ながら嵌め込んでいる。
断じて言います。そんなことは絶対ありません。
今回は最強の投資機関と言われたLTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)についてお話しします。
LTCMの創始者はジョンメリーウェザーという人物。元々はソロモン(現在はシティーグループ)にいた人物なのですが、私の師匠バフェットがソロモンを買収した時に追放したのです。
バフェットに追放されたのだからセンスはないはずなのですが、この男はなんと、ノーベル賞受賞者などをかき集めてLTCMを立ち上げます。ドリームチームなので儲かる気しかしませんよね。1兆円をうわまる資金が集まります。実際最初の4年は目覚ましい利益を上げています。
その投資方法の真髄は収斂投資です。簡単にいうと安い銘柄を買って高い銘柄を空売りするというものです。トヨタが買われてホンダが売られてたらホンダを買ってトヨタを売るといった感じです。それを物凄いレバレッジ(資金力以上の取引を借金してやること)でやってました。
これでどういうことが起きるかというと株価を支配している代わりに簡単に決済できないのです。
破綻の時

そんな彼らにも終わりの時がやってきます。1997年に起きたアジア通貨危機です。値動きが一定のレンジにある時はその傾向は最高の頭脳たちによって作り出された計算式により大きい利益をあげることが出来ますが、暴落局面のような所での判断には向いて無かったようです。暴落局面にレバレッジ全開で買い向かった結果、見るも無惨に散ってしまいました。

金融工学のことをクオンツと言ったりします。もともと量子力学や数学などを研究をしていたような人達が、第二次世界大戦後その役目を終えて経済界に流れ込んだと言われています。

今で言うシステムトレードの走りでしょうか。自然が相手ならある程度予測は出来ますが人の心は読めません。

それが抜群にうまかったのがジョージソロスです。ポンド危機での伝説は有名です。この話はまた別の機会で。

最後に

良くみなさんが、まとまったお金が貯まったら投資をしようと言います。それは完全に間違ってます。株もパチンコも競馬もギャンブルらしいギャンブルをしないで生きてきた人が退職金で千万単位の勝負をするという話をよく聞きます。車の免許を取ったけどF1カーが買えるようになったら運転を始めると言っているようなものです。

はっきり言っておきます。

株はギャンブル的要素が極めて高いです。

だから勉強と実践を繰り返して感覚とメンタルを鍛える必要が有ります。ですから最低でも万全の準備だけは整えて臨みたいと考えています。

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